文房具のカタログを開いてみると『グッドデザイン賞』のマークが付いている商品ってけっこうありますよね。自分の欲しかった文房具や気に入った文房具がグットデザインだったら『ちょっと自分ってセンス良いのかも』なんて得した気分になるかもしれませんよね。
ところでこの『グッドデザイン賞』ってどんなものなのか気になった事はありませんか?
いったいこの賞を受賞した商品って他の受賞していないものとどんな違いがあるのでしょうか?

『グッドデザイン賞』は財団法人の『日本産業デザイン振興会』という所が主体になって開催している各分野のデザインなどを評価してそのデザイン良いことを勧めてあげる制度なのです。
この『グッドデザイン賞』の前身となったのは『通商産業省』(現 経済産業省)によって1957年に創立された『グッドデザイン商品選定制度』だそうです。
このころの日本はとても貧乏でした。この貧しさから抜け出していくためにはデザインが大事であるとの思いが、この制度を作ったきっかけとなったそうです。それから『グッドデザイン賞』は豊かな生活と産業の発展を求めて、『優れたデザイン』を選び出す活動を50年以上も続けてきました。これまで受賞したデザインの総数は約36000点にもなったそうです。
基本的に『グッドデザイン賞』は応募されたデザインの中から選び出す方法をとっています。詳しく説明すると約1000以上の企業やデザイナーから集まった3000点ほどの斬新な新しいデザインが毎年応募されてきて、これらを70人前後のデザイン専門家方が審査して、『グッドデザイン賞』ふさわしいデザインを選び出し推奨する活動を展開していきます。ですがこの『グッドデザイン賞』は単にデザインの良さを競うものではありません、それに経済的な成功を誉める賞でもありません。
それは「優れたデザイン」のもつ卓越した「デザインの力」をもって、豊かな生活を築きあげ、産業の健全な発展を導いていこうとする制度であり、デザインを通して社会を明るく豊かにしていく運動でもあるのです。

さてここでグットデザイン賞を受賞した文房具のなかで特別記憶に残っている物だけををチョイスして紹介してみようと思います。

プラスから1984年頃に発売された「チーム・デミ」

プラスから1984年頃に発売された「チーム・デミ」

これはプラスから1984年頃に発売された『チーム・デミ』といいます。
このチーム・デミが発売されたのは当時世界最少と言われ注目されたホッチキス『デミタス』が思いのほかヒットしたために更に他の文具も小型にしてフルセット販売したのがこちらの『チーム・デミ』でした。今では信じられませんがバブル景気が始まりかけた当時は色んな会社さんが名入れをして販促や景品などとして購入してもらえました。
またお友達同士のプレゼントとしても最高の贈り物になっていたようです。
セット内容は(はさみ、のり、ステープラ、カッター、メジャー、テープ、スケール、クリップケース)とこれさえあれば一通りの仕事がこなせるぐらいの仕様になっていました。
当時定価¥2,800円、現在廃番品です。

プラスから1984年頃に発売された「チーム・デミ」

プラスから1984年頃に発売された「チーム・デミ」